2011年3月28日月曜日

もはや「感謝する」という言葉を使えません。。

2号機の放射線が1000ミリシーベルト/時を越える↓
という記事がありましたが、これは本当に大変なことです。
なんとしても放射性物質の封じ込めはしなくてはいけないのだけれど、1000ミリシーベルト/時を越える場所となると、その作業現場に着く頃には、この現場で作業する人の年間許容被爆線量を越えてしまうようなことになるわけで、事実上人間が作業をできるレベルではない、ということです。

現場で作業をされている人に感謝して・・・とは言うものの、このレベル場所での作業は「死んでこい」と言っているのに等しいことになります。とても「感謝して」なんて言葉は出せません。
もはや感謝して、作業の成功を祈る、という次元の話では無いような気がするのですが。

乱暴な意見なのは百も承知で書きますが、もしかすると原発の周囲半径○○キロメートルの復興はあきらめるべきなのかもしれません。
もちろん故郷を奪われる人が、たくさん出ることになるのですが、封じ込め作業によって奪われてしまう命が出ることが現実的になっている福島原発で、「英雄的な殉職者」が一人でも出るのは絶対に拒否したいと私は思います。

作業員が命の危険をさらさずに放射性物質を閉じこめる方法はないのでしょうか・・・・
作業員の命をさらしてまで、私たちは豊かな生活を享受しなきゃならないのでしょうか・・・・

プルトニウムの分析してなかったの??

プルトニウムの分析を始めた、という記事↓

え?まだしてないの?という驚きと、ホントに今までしてないの?という疑念が湧いてしまう。

原子炉の格納容器の圧力を下げるために弁を開いて内部の空気を放出した時点から、その可能性はあったのに・・素人のボクですら考えることを、専門家は想定していなかったはずは無いと思うのだが・・・

プルトニウム239の半減期は2万4000年とヨウ素やセシウムと比べて桁違いに長いので、一度吸い込んでしまうと、一生プルトニウムとつき合うことになってしまう。

3号機ではプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料というものを使っているので、プルトニウムが広範囲に飛散していないか心配です。分析の結果は注視すべきです。
それにしても、放射線の分析っていっぺんにできないんですね。困ったもんだ・・・・・

2011年3月24日木曜日

放射能漏れに対する個人対策の指針

スウェーデン在住の研究者の方がつくられた個人対策の指針を転送します。目安のひとつとして。
この指針に従って、15日以来の文科省の定点計測データをみると、福島第一から北西20~40km あたりにいる妊婦さんは安全を確保するためには緊急脱出か脱出の準備を始めたほうがいい、ということになります。文科省データでは15日に北西20km地 点で300μSv/h、北西30km地点では16日以来ずっと100μSv/h以上を計測していますから。
***
放射線についての調査結果等
都道府県別環境放射能水準調査結果を文部科学省でとりまとめ、随時掲載しています。
アクセスの集中を防ぐため、文部科学省ホームページほか、下記にも情報を掲載しておりますので、ご覧ください。
http://eq.yahoo.co.jp/
http://eq.sakura.ne.jp/
http://eq.wide.ad.jp/
***
以下転載
**************************
放射能漏れに対する個人対策

=== 転載自由(source code をそのままコピーして下さい) ===

放射能に関して、 放射線医学総合研究所(事故対策本部に加わった組織)を
始めとして、多くのメディアや研究者が 『現在の放射能の値は安全なレベルである』
という談話を発表していますが、残念ながら、どの組織も 『どこまで放射線レベルが
上がったら行動を起こすべきか(赤信号と黄信号)』を発表していません。
これでは近隣地域の人々の不安を払拭する事は出来ないと思います。行動を
必要とする危険値や警戒値を語らずに『安全です』と言ってそれは情報とは全く言えないからです。これは我々が取り扱っている宇宙飛翔体での管理についても
言える事です(その為に宇宙天気予報があります)。

そこで、少々荒っぽいですが、行動指針を概算してみました。科学的に厳密な
予測は気象シミュレーションや拡散条件など多分野に渡る計算を必要として、
短い時間にはとても出来ないので、多少の間違いもあるかも知れませんが、
緊急時ですので概算をここに公表します(3月21日現在)。

先ず第一に、刻々と変化する放射能に対してどう判断するかです。色々な
研究所が上限値を出していますが、これが総量である事が問題です。というのも
測定値は1時間当たりの値だからです。とりあえず、総量100ミリSv
(Svはシーベルト)という数字で考えてみます。この数字は原子力関係者が
緊急時に受けて良いとされる政府基準・東電基準で(平時50ミリSvの倍、
ちなみに国際基準は500ミリSvなので政府は今回に限り250ミリSvに引き上げた)、
更に妊婦を除く大人が受けても概ね大丈夫と科学的に示されている値
でもあります( R.L. Brent の2009年のレビュー論文を参照)
居住地付近での悪化に気がついてから脱出まで半日かかるとして、かつ
状況が刻々と悪くなる事を考慮すれば、危険値は100時間で割るのが
妥当ですから、
(1) 居住地近くで1000マイクロSv/時(=1ミリSv/時)に達したら、
緊急脱出しなければならない = 赤信号。
という事になります。しかしながら、この値になって行動すると云う事はパニックを
意味します。現在の値の変動幅を見るに、一桁の余裕を見れば数日の余裕が
あると考えられます。逆に言えば、1割以下の量を超えた段階で行動を
開始するのが妥当で、

(2) 居住地近くで100マイクロSv/時(=0.1ミリSv/時)に達したら、
脱出の準備を始めた方が良い = 黄信号。 という事になります。

第2に、妊婦に関する特別な考慮です。事故対策本部の放射線医学総合
研究所に100ミリSv(総量)で大丈夫とありますが、これは正確ではありません。
上にあげた R.L. Brent のレビュー論文(2009年)によると、100ミリSv(総量)
というのは、1%以上の人が影響を受ける値です。つまり、安全値というより、
むしろ、これを越えると有為な差があるという危険値です。
論文の Table 5 や Figure 4 論文を見ると、おおむね安全と言えるのは
5ミりSv(総量)以下で、そこから100ミリSv(総量)まではグレイゾーンです。
現に、大人の場合、同様に『大人に明らかに影響がある』と言われる
1000ミリSv(総量)に対して、原子力従事者の緊急時安全基準は1割の
100ミリSv(総量)です。普通の人が毎年放射能を受ける訳でない事を
考えても、3割(30ミリSv)以下でおおむね安全と考えるのが妥当で、
その事は上記論文の Figure 4 からも見て取れます。ということは、

(3) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、居住地
近くで300マイクロSv/時(=0.3ミリSv/時)に達したら、緊急脱出
しなければならない = 赤信号。

(4) 妊娠初期(妊娠かどうか分からない人を含めて)の場合、居住地
近くで30マイクロSv/時(=0.03ミリSv/時)に達したら、脱出の準備を
始めた方が良い = 黄信号。
となります。
逆に言えば、(2)や(4)の1割以下(居住地近くでの値が、普通の人で
10マイクロSv/時、妊娠初期の人で3マイクロSv/時)なら安心して
良い事になります。ちなみに、放射能の影響は、細胞分裂の活発な
若い人ほど深刻だと思われている(注:未確認ですので情報を持っている人は
お教え下さい)ので、乳幼児や子供は妊婦と大人の中間になります
(上記論文の表4参照)。

第3に、距離との関係です。チェルノブイリで問題になったのは事故現場からの
直接放射でなく、そこで発生した高濃度の放射性噴煙が移動しながら
出す放射線でした。
福島原発も、レベルは違うものの放射性ダストを外に出しています。というのも、
燃料棒が壊れて、しかも開放弁を通して外気に直接触れているからです。
水を被っていない燃料棒は、焚き火での焼けぼっくいと同じように、
マイクロスケールでの崩壊(爆発)を繰り返して、それが放射能の濃淡を
作ります。この手のマイクロスケールの高濃度ダスト放出は自然界では
普通に起きている事で、それ故に科学者でなくても多くの人が
『そんなものだ』と感じているでしょう。このリスク計算がありません。

地表と違って上空100mを越えると風は安定的にかなりの速さで吹いています。
その場合、だいたい10m/秒という見積もりが良く(10km上空は
50~100m/秒です)、この速度だと、高濃度の放射性ダストは(サイズにも
よりけりだけど)数時間は拡散せずに放射能を出し続けます。一部の
人が言っているように距離の逆自乗で減衰する事はありません。
10m/秒とは時速約40kmに相当します。そのようなダストは原発現場でも
高濃度の放射能を出しますから、現場で非常に高い値を記録したら、その
風下の人間は緊急に室内に退避しなければなりません。その警報が
届くまでに2時間見積もる必要があり、そこから80km圏という数字が
簡単に出て来ます。ちなみに、こういう警報は日本語で出されますから、
日本人(現状では1時間以内で対応すると思われる)と外国人とでは避難の
速さが違い、その為に日米での退避半径が違うと考えられます(もちろん、
避難範囲を広げると国が後日保証しなければならない人が多くなる、という事情もあるかも知れませんが、そういう政治的・裁判手管的考察はここではしません)。

ここで風向きをどう知るかが問題になります。要領は花粉予想や煤煙予想と
同じなので、気象庁で出来るはずですが、残念ながらそこまで至って
いません。ですが、海外の研究所がこの予報を出しています。日本全体は
ノルーウェー気象研究所http://transport.nilu.no/products/fukushima
が出していて、例えば地表のどこにダストが届くかは これ です。
この予報は ノルーウェー気象研究所http://www.yr.no/)の風向き予報
(例えば東京だと これ)に基づいています。

もちろん、予報と実際の値は得てして違います。ですから、実際の地上での
風向き(アメダスなどの観測値)も見る必要があります。この場合、地表から
上空1km程度まで、風向きがゆっくりと時計回りに変わる事(エクマン螺旋と
いいます)を考慮して、誤差を最大120度と見積もると、地表風向きに対して
(上から見て)時計回りに90度、反時計回りに30度の範囲が風下に当たります。

さて、では福島原発での放射能の値がどれだけ上がったら室内退避を
すべきでしょうか? 急速に運ばれた放射性ダストが、例えば朝凪夕凪になって
居住圏にジグザグしながら浮遊するとして、2時間を想定すれば50ミリSv/時が
危険値です。つまり

(5) もしも原発の近くで50ミリSv/時を越えたら風下100km以内
(時計回り90度、反時計回り30度の扇形)の人は緊急に屋内に退避し、100km以上でも近くの放射能値情報に随時注意する = 赤信号。

では警戒値はどの程度になるでしょうか? この場合、原発での測定が一ヶ所で
あることを考慮しなければなりません。局所的な高放射能雲なので、一桁の誤差を
見積もる必要があります。従って、緊急避難値の1割の5ミリSv/時という事に
なりますが、この位の値になると、原発正門(測定値のある所)では、
事故現場からの直接放射の量が大きくて、浮遊性ダスト起源と区別がつきません。
こういう時は変動幅を使うのが常套です。つまり

(6) もしも原発の場所で急に5ミリSv/時以上の変動が見られたら、
風下100km以内(時計回り90度、反時計回り30度の扇形)の人は
なるべく屋内に退避し、100km以上でも近くの放射能値に随時
注意する = 黄信号。 となります。

最期に、気象庁と原子力保安院への提言です。原発サイトの回りでの
放射性ダストの分布を推定する為に
(a) 原発を取り巻くような形で500m程度離れた地点での放射能モニターを
至急設置して欲しい。
(b) ダストと風の垂直分布と知る為に、気象ゾンデに放射能モニターを
積んで、毎日数回、原発サイトの近くで打ちあげて欲しい。
これらの情報があるだけで、放射性ダストの行き先の予測が非常に
楽になります。

written 2011-3-18
revised 3-19: (1)と(2)を追加
revised 3-21: (5)と(6)とラストを追加、放射性ダストの流れの予報サイトを追加、
(1)~(4)に『居住地近くで』を追加、安全基準値に関するミスを修正。
山内正敏
スウェーデン国立スペース物理研究所(IRF)
(日本の研究者が研究室と学会(被災地の研究室)の復旧で手一杯の
ようですので、海外の私が敢えて発信する事にしました)
===========================================
単位について(Gy と Sv)

Sv = Q x Gy

で大抵は Q=1 です。但し、ソースの近く(原子炉の近くとか、放射性ダスト
の近く)では中性子の事があり、その場合はQ=10です。

2011年3月20日日曜日

「醤油造り」のワークショップに参加してきました。

ひさしぶりに「あれこれ椋川」本来の情報です。
原子力発電所は、まだ予断を許さない状況ですが、今日は予定していた醤油づくりのワークショップに参加してきました。
場所は綾部市の上林です。
下は大豆と麦糀です。米糀に比べて、緑色ですね。

糀をほぐし、塩を混ぜて揉んでやります。これが塩切り作業です。

塩切りが終わったら、水と混ぜます。

ゆっくりと水と糀をなじませていきます。

全ての水と、糀を入れた状態です。定期的に混ぜていくと、冬前には「もろみ」ができます。
醤油は椋川の人も作っておられましたが、道具のこともあり、仕込んだことがありませんでした。
うまく世話をして、美味しい醤油をつくりたいなぁ・・・・

東北は原発だけでなく、地震や津波によって多くの被災者がおられて、関西地方にも非難される方が今後増えると思います。今のうちに仕込んでおかないと、そういう方たちの対応などで、それどころでなくなってしまうかもしれない、ということで今回のイベントを主催された方も、敢えて開催することにされたそうです。

原発事故対応マニュアル

政府発表では、消防車による放水はうまくいっているようです。
作業がうまくいけば、高濃度の放射性物質が大量にばらまかれるという最悪のシナリオは避けられるかもしれません。本当に、うまくいってほしいです。

一方で、完全無人で放水ができるわけではなく、被曝する人が日々増えていることは間違いありません。電気が通ったとしても、機器の設備点検などにも大量の人が携わるわけで、それによっても被曝する人は増えていきます。仮に事態が沈静化したとしても、大量の放射性物質が発電所周辺にばらまかれたという事実は変わらないわけだし、さらにいえば海水を注水した1~3号炉は廃炉は間違いないので、それらをどう処理していくか、という重大案件も残ります。ただでさえ、使用済み核燃料の捨て場所に困っているところに、大量の放射性廃棄物ができてしまったわけですから。。。。

福島原発への注視は、むしろ事態が沈静化して、世論の目が他にいってからの方が重要といえると思います。

以下、友人からの情報です。


***
チェルノブイリ事故のあとで仲間と作った原発事故対策マニュアルを, ウェブに出しています.イメージなので1.8MBあります.参考にしていただければ幸いです.
http://jsa-t.jp/local/fukuoka/genpatsujiko1989.pdf
事故地の近隣の方で今関心が高いと思われる防護対策は42ページからです.絶版になっていますが,緊急出版のオファーがあるとのことです.放射能,放射線に対しては「正しく恐がる」ことが大事だと思います.
***



2011年3月19日土曜日

公表された放射線量をグラフ化したものが公表されています

知人からの情報を3つ転送します。
資料として重要です。

美浜の会のホームページで、東電、保安院、文科省、福島県、茨城県等が公表している放射線量につ
いて、グラフ化しされたものが公表されています。
 100km圏でも、異常な高線量状態が続いていることがわかります。一時的なピークではなく、定常的にレベルが高いことが問題です。また、福島第一の周辺線量にも3つのピークがあります。最初のピークがサプレッションプールの損壊の時です。この辺りから事態が容易ならざる様相を呈し始め たのが線量からも読み取れるかと思います。
 下記サイトで確認されるといいと思います。
http://www.jca.apc.org/mihama/fukushima/monitoring/fukushima_monitoring.

フランスのIRSN(放射線防護原子力安全研究所)が、独自に行った福島原発からの放出放 射能の大気中拡散シミュレーションの結果(3月12日~20日の1時間ごと。セシウム137をトレーサーとしたもの)を公表しています: http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_dispersion_rejets_17mars.aspx

(チェルノブイリ原発事故のさいの発電所直近の値は100,000 Bq/m3、 ウクライナ、ベラルーシでは100 à 1000 Bq/m3だったとしていま す。)

同時に、この放射能放出の間、防護措置が取られなかった場合に1年間に甲状腺に受ける被曝線量のシミュレーション結果も公表されています: http://www.irsn.fr/FR/popup/Pages/animation_doses_corps_thyroide_17mars.aspx

東京電力で配られた、原発上空を撮影した動画です。とっても、なまなましい!
http://bit.ly/eOc5d3

内部被曝について

内部被曝については、まだまだ未解明の部分があるようですが、政府が発表している「外出しない」「花粉症と同じような対策を」というのは、内部被曝を防ぐ目的です。
内部被曝についての情報は・・
専門用語も多いですが、内部被曝のメカニズムがわかります


モニタリングポストの数値を見る限り、昨日、今日と目立った変化は無いように思えます。
放水の効果もあるかもしれませんが、冬将軍による北西の風(陸から海に吹く風)の影響かもしれません。

2011年3月18日金曜日

関西の自治体からの住宅支援など

以下知人からのメールです。

府県(ひとつ民間)の被災者住居支援についてまとめてみました。活用してください。和歌山、徳島については現時点では住居対策は見当たりませんでしたが、各県とも義捐金や救援物資は受け付けているようです。
・東北地方太平洋沖地震支援対策にかかる関西広域連合からの緊急声明(3月13日)
http://www.pref.shiga.jp/bousai/kinkyuseimei_110313.html
≪関西広域連合は構成府県と協働して、特に被害の大きな福島県、岩手県、宮城県に対し、主として京都府と滋賀県は福島県、大阪府と和歌山県は岩手県、兵庫県と徳島県と鳥取県は宮城県を中心に支援する。併せて、福井県、三重県、奈良県、政令市などにも協力を求めていく。なお、各被災県に関西広域連合の現地連絡所を開設し、被災地のニーズを的確に把握し情報を広域連合に集約することにより、以後の支援内容について協議のうえ構成府県で効果的な支援を行う。≫
・滋賀県と京都府
≪京都府と滋賀県は地元の市町村と協力をして、福島県からの被災住民の皆さまの避難先を確保し、そ の移動手段、生活物資、生活場所、子弟の教育環境、医療などの確保をお約束いたします。また一旦、避難所での受け入れをさせていただいた後、生活再建のご 希望がある場合には、市町村と府県が協力をして、皆さまの未来への安心な暮らしの確保に努力させていただきます。≫
連絡先 京都府:危機管理・防災課 TEL 075-414-5930
     滋賀県:滋賀県東北地方太平洋沖地震災害支援本部 TEL 077-528-3447
・兵庫県
≪平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の被災者の方々に対する支援の一環として、被災者を受け入れることとし、兵庫県営住宅を提供します。≫
兵庫県県土整備部住宅建築局住宅管理課管理係
電話:078(230)8460(土・日・祝日を除く午前9時から午後5時30分まで)
・大阪府
≪支援東北地方太平洋沖地震の被災者の方(福島原子力発電所の事故に伴い避難措置を講じられた方を含む)に大阪府営住宅の空き住戸の提供を行います。≫
住宅経営室経営管理課管理調整グループ内 支援チーム
電話:06(6941)0351(代) 内線6307 当面は9時00分~18時00分の開庁時間のみ
・鳥取県(受け入れを検討中?)
電話 0857-26-7584
・財団法人 日本賃貸住宅管理協会 京都府支部
≪被災された皆様並びにご家族様が京都に居住を探される際に、下記の内容にて支援対応をさせていただきます。(1)「仲介報酬料」を無料とします。(2) 家主様へご理解・ご協力を呼びかけ賃料減額等のお願いをします。(3)「礼金・敷金」の無い物件を積極的・優先してご紹介いたします。(4) 経済的負担軽減のため「家具家電設置物件」をご案内いたします。賛同会員は同じ意識をもち、できる限りの支援をさせていただきます。平成23年3月15日 財団法人 日本賃貸住宅管理協会 京都府支部≫
財団法人 日本賃貸住宅管理協会 京都府支部
TEL:075-211-4774
E-MAIL:kyoto@jpm.jp

「原発」を知ることこそが、福島原発に立ち向かっておられる人への敬意につながると思います

先日紹介した平井さんの記事に対する反論サイトがあります。
http://t.co/7LrjrKd
http://t.co/PezGFPQ

平井さんの記事も、上記のサイトの記事も、それぞれの内容について検証することは専門的知識が無い私にはできませんが、平井さんの記事に対して、誠実に反論されている部分もあるように思われるので紹介しておきます。
私の立場としては脱原発を目指していますが、不確実な情報で煽るような方法は採るべきでないと思っています。「感情的な」意見や主張が悪いとは思いませんが、今のような危機的状況がおこっているときは、慎むべきなのかな、と思うときもあります。
わたしもできるだけ、情報を検証してから、ブログに流そうと努力はしておりますが、不適切な情報がある場合は、遠慮無くコメントを投稿、もしくはメールでお知らせください。


ところでツイッターにて、このような意見を目にしました。
「原発反対なんて、今は言うべき時期でないと思う。多くの人の今の生活が原発に依存していることは事実。推進してきた人も反対してきた人も、ともかく目の前の危機回避に命をかけている人に敬意を払い、それに目処がついてから、それに依存している私たちの暮らしを変える提案とセットで反対したらいい」
たしかに心証的にはわからないではないですが、人の命を削るような犠牲を払わなければ暴走を食い止めることができない原発の実像を知ることによって初めて、今現在福島原発に立ち向かっておられる方への敬意は生まれるのではないかと思います。
「原発推進」「原発反対」「原発無関心」全ての人が原発のことを、今、知ることが大切ではないでしょうか。
そして私たちの日常の暮らしそのものを、検証していくときだと思います。

2011年3月17日木曜日

白い蒸気の発生が減った・・・

今朝のニュースで、「立ち上る白い蒸気が減っているようだ」と希望的に伝えていますが、果たしてそうなのでしょうか?
ヤカンの水が無くなれば、いくら下から火をかけても蒸気は出なくなるわけで、「使用済み燃料プールの水が無くなっている」とも考えられる訳です。

しかし、これは憶測に過ぎない意見なので、引き続き情報を注視しましょう!

2011年3月16日水曜日

「健康に問題のない放射線量、だが外出は控えるように」という説明にモヤモヤしませんか?

「日常生活には問題ない放射線量」と言いながら、一方で「なるべく外出はしないように。」という報道をしている。「問題ないなら、外出を控えるのは何故?」という疑問が出てきて、混乱が起こるのもやむ得ないと思う。
どうして、こんな一見矛盾した報道をするのか、考えてみた

例えば80マイクロシーベルト/時の放射線を観測したとしても、
「日常生活には問題ない。過剰に反応しないように」と報道している。
そのときに、80マイクロシーベルトの「安全性」を説明するときに出てくる図がこれ↓
通常は約0.1マイクロシーベルト/時程度の自然放射線があるので、一年間に直せば
0.1マイクロシーベルト×24時間×365日=876・・・つまり「約1000マイクロシーベルト=1ミリシーベルトの放射線を誰でも浴びている」ということになるので、「80マイクロシーベルトというのは、人が普通に一年間で浴びる放射線量(1000マイクロシーベルト)に比べれば、たいした量ではないですよ」と説明して、800倍くらいの放射線が計測されたからと言って、過剰に反応しないように説明している。

なるほど、と安心する人も多いと思うが、

「????なにか、腑に落ちない・・・・」という人も多いはずだ。
腑に落ちない理由は
いつの間にか「80マイクロシーベルト/時」が「80マイクロシーベルト」に単位がすり替わっているからだ。
つまり「/時(毎時)」が抜けてしまっている。

たしかに80マイクロシーベルトの放射線を「一時的」に浴びても、ほとんど健康には問題ないと思われる。でもその80マイクロシーベルト/時の放射線を長期間浴び続ければ・・・・
先ほどの計算式で、たとえば一ヶ月とすると
800×24×30=576000マイクロシーベルト=576ミリシーベルトとなり、上の図で言えば、当然健康被害が出てくる数字になってしまう。
だから、「日常生活には問題ない放射線量だが、なるべく外出はしないように。」という説明になるのだろうが、わかりやすく言い換えれば
「日常生活には問題ない放射線量だが、継続的に浴びれば健康に被害が出るおそれある放射線量なので、外出は控えるように」と言い換えるべきではないだろうか。

今のところ最悪の事態には至っていないので、80マイクロシーベルト/時の放射線量も一時的で上がったり下がったりしている。しかし「80マイクロシーベルト/時は一時的な高い値だから大丈夫。不安にならないでくださいよ」と言われても、安心できるはずもない。
福島原発で不具合が明るみにでて、「圧力が下がった」、「水位が上がった」、「想定内に管理されている状況」と報道され、そのたびに一喜一憂しているうちに今の状態になってしまっているからだ。

福島原発ではまさに命を削った作業が、まさにこの瞬間も続けられていて、作業する人が無事で、そして作業が報われることを祈るしかないのだけれど、高い放射線値によって作業が阻まれ、事態が好転するという保証がない現状を考えると、現在の避難指示範囲が妥当なのかどうか、いろいろな専門家の意見を集めて検証してほしいと思う。

地震発生時に福島原発で作業をしていた人の証言

地震発生当時の福島原発内の生々しい証言です。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20110316-OYT1T00550.htm

2つ下にある「原発で現場監督をされていた人の証言」で書かれていることが大げさでないことがわかります。
かなりの揺れだったので、作業員の人の動揺があるのは仕方ないと思いますが、「素人でも作業できるようにマニュアル化」(平井さんのブログ)というくだりに現実感を感じさせます。

毎日新聞webページの特集記事


↑毎日新聞のweb記事。
以下の4人の人がそれぞれの立場から記事を寄せている。

名古屋大教授・量子工学専攻、井口哲夫さん

元原子炉設計技術者の科学ライター・田中三彦さん

近畿大原子力研究所長・伊藤哲夫さん

ノンフィクション作家・広瀬隆さん



原子力発電所で現場監督をされていた方の証言

原発現場監督だった平井憲一さんの証言
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html
≪私は原発反対運動家ではありません。二十年間、原子力発電所の現場で働いていた者です。原発については賛成だとか、危険だとか、安全だとかいろんな論争がありますが、私は「原発とはこういうものですよ」と、ほとんどの人が知らない原発の中のお話をします。そして、最後まで読んでいただくと、原発がみなさんが思っていらっしゃるようなものではなく、毎日、被曝者を生み、大変な差別をつくっているものでもあることがよく分かると思います。 ≫

福島で取材しておられるジャーナリストのブログ

フォトジャーナリストの森住卓氏のブログです。
現地で、測定器を持って取材をされているようです。
http://mphoto.sblo.jp/


原発事故に備えて常備しておくもの

知人の知人のブログからの転載です。
被爆に対する備え、対策などをまとめてくれてます。今後もツイッターで順次受け取った情報を流すとのこと。

以下、ブログより転載

皆さんのお役に少しでも立てますように。ちなみに各地の放射線モニタリングが見られるホームページはどこも2号機の爆発のあと、アクセスが集中して開けない状態。情報収集すら困難になりつつあります。

 原発事故に備えて常備しておくもの
 http://tabemono.info/report/image/ns127_genpathu.jpg

 深刻な原発事故のときの対処法(浜岡原発での大事故を想定)
 http://www.lohasworld.jp/yomimono/atomdez2.html

 放射線モニタリングサイト
 http://www.geocities.jp/atom_moni/

 雲の動向を見れるヤフーサイト
 http://weather.yahoo.co.jp/weather/zoomradar/

 上記ホームページに詳しく載っていますが、開く余裕のない方に、簡単にまとめたものはこちらです。

 ■窓を閉め、隙間を目張りして家屋を気密にする。換気扇・エアコンの使用も厳禁、通気口をふさぐ。
 ■ヨウ素剤を早めに服用する。
 ■放射能雲に巻き込まれているときとその後しばらくは、屋内でも何枚も重ねた濡れタオルをマスクにして、直接空気を吸わないようにする。電気が使えれば空気清浄器も有効。ただし、集塵機に放射能がたまる。
 ■ありとあらゆる容器に飲料水を溜める。保存食をできるだけ多く確保する。放射能雲が到着したあとは井戸水や水道の水を飲まない。性能の良い浄水器はある程度有効だが、これも浄水器自体に放射能が蓄積する。
 ■放射能雲に巻き込まれている間は外出は控える。やむを得ないときには雨合羽等で装備して外出する。帰宅の際は衣服を着替え脱いだものは屋外に廃棄する。
 ■雨や雪が降っているときは特別な注意が必要。雨や雪は放射能微粒子をため込むため、非常にリスクが高くなる。雨や雪のときは外出しない。

 ヨウ素剤は薬局で手に入りますが、取り寄せになることが多いようです。昆布に豊富に含まれているため、とろろ昆布、昆布のおだしの料理、酢昆布、昆布茶などを適量飲食することも軽減策にはなります。ただし、食べ過ぎは塩分のとりすぎや、胃の中でふくらんでしまうなどありますので、通常の範囲内でこまめに継続して摂取してください。ヨウ素は甲状腺ガンの発生を防ぎますが、若ければ若いほどガンの発生率が高く、またヨウ素の効果も発揮されます。まずは乳幼児から、子ども、青少年、若者の順に優先してください。40歳以上では効果は認められないそうです。昆布には劣りますが、ワカメなどにも含まれています。
 また、停電などで確認できなくなる可能性もありますので、必要と思われる方は各ページをプリントアウトもしくは書き写すなどしておくとよいと思います。
 屋内待避は約一週間は続くと想定して準備してください。そのため、特に水の確保はしっかりと行ってください。被曝は内部被曝の方が人体への影響が大きいです。汚染された水の摂取は命取りになります。

 高知県庁が被災者の受け入れ準備と義援金・支援物資の受付を始めました。個人が持ち込む少量の物資を県庁で仕分けし、効率よく被災地に送る準備を進めています。私も木曜日に委員会で県庁へ行くので、義援金を持って行きたいと思います。うちには送れるような物資はないですが、せめてささやかにでも。

 高知県による被災地支援の詳細は県庁ホームページから。
 http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/111301/h22-koho-shien.html

2011年3月15日火曜日

原子力資料情報室からのメッセージ

≪可能であれば、福島原発から、できるだけ遠くへ離れることがベストです。移動できない方は、建物の中に入って、外気に極力触れないでください。雨には絶対に当たらないように気をつけてください。≫

***
福島原発の危機について私たちは考えます
― 原子力資料情報室からのメッセージ ―
2011年3月15日

1 福島第一原発及び同第二原発の今回の事故は、原発の設計条件においては考えられていない想定外の過酷事故であり、極めて深刻な事態が続いています。

2 この影響を避けるためには、原発から距離を置くのが最も有効な手段です。可能であれば、福島原発から、できるだけ遠くへ離れることがベストです。移動できない方は、建物の中に入って、外気に極力触れないでください。雨には絶対に当たらないように気をつけてください。

3  「何キロまで離れれば安全か」について判断することは容易ではありません。この判断のためには、放射能レベルと気象条件についての正確な情報が必要であ り、さらに、今後何が起こりうるかについての的確な予測が必要だからです。これまでの政府・東京電力の情報提供は極めて不十分であり、この判断のために必 要な情報を、正確かつ迅速に提供するべきです。

4 現時点で、私たちが把握している事実は以下のとおりです。
(1) 福島第一原 発2号機は、核燃料の冷却能力が十分でなく、核燃料が長時間にわたって露出している状態です。格納容器からは、数日前から、圧力を低下させるため、放射性 物質を含む蒸気を放出しており、加えて、放射性物質を閉じ込める最後の砦である格納容器の一部である圧力抑制室(サプレッションプール)が一部損傷を受け たため、これによって、さらに放射性物質が放出されています。今後も、炉水位の低下及び格納容器の損傷によって、さらに多量の放射性物質が放出される可能 性があります。

(2) 福島第一原発1号機及び3号機でも、核燃料の冷却能力が十分でなく、格納容器からは、数日前から、圧力を低下させるため、放射性物質を含む蒸気が放出されております。現在、海水注入がされていますが、2号機と同様の事態に至る可能性があります。

(3)  福島第一原発4号機~6号機は、地震時には定期点検中で運転されていなかったにもかかわらず、同4号機では使用済み核燃料プールが水位低下したことに よって水素爆発が発生したとされています。この事実は、4号機~6号機の安全も、絶対のものではないことを示しています。

(4) 福島第 二原発1号機~4号機も、冷却能力の不足が懸念されていました。東京電力の発表では、4基とも冷温停止(100℃以下)で外部電源も確保されているとのこ とでありますが、一部温度が上昇したとの発表もあります。今後も長期間継続して冷却しなければならず、注意深く監視していく必要があります。

(5) 福島第一原発は6基の、同第二原発は4基の原発が隣接しており、1基の原発に発生した事故が、他の原発に影響を及ぼす可能性が高く、今後、事態がさらにより深刻なものになる可能性もあります。


原子力資料情報室
〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801

「根拠のある」「正しい」数字とは?

今日は仕事でほぼ1日車に乗ってましたが、ラジオで繰り返し伝えていたのは
「チェーンメールのような、根拠のない情報を相手にしないように・・」というもの。

しかし、電力会社や政府の出している情報が、いったいどれくらい「根拠のある」「正しい」数字なのか・・・と思っています。
たとえば、「午前10時30分に測定した数値が○○ミリシーベルト」という情報は「正しい数字」であり、「根拠のある」情報だと思います。
が、その情報をラジオやテレビで流している時間が、午後2時であるとすれば「午前10時30分に測定した数値が○○ミリシーベルト」という情報は「正しい」数字なのでしょうか?
事態は刻一刻と変わっていて、また「放射線」の性質上、数時間前の放射線量値に「正しい」情報としての価値はすでに無くなっていると思うのです。(その情報を流し続ける放送局にもあきれるのですが)

今回は地震や津波の被害も甚大で、被災者の方の苦労は私たちの想像を越えていると思います。何もできない自分が腹立たしくもあります。

今の自分にできることは、放送局から流される「正しい」情報の行間にある隠れたメッセージを、専門的な知識と経験を持つ人がどう考え分析しているのか、ということを知人に知ってもらう程度のことです。
「根拠のある」「正しい」数字に惑わされないためにも・・・


自治体、原子力センター、電力会社、さらには個人で放射線を測定しているポイントのリンクもあります。


「あれこれ椋川」には、とてもかけ離れた投稿をし続けているのをお許し下さい。




2011年3月14日月曜日

自治体のガイガーカウンタ測定情報

幾つかの自治体ではガイガーカウンタの測定結果をネットで公開しています。
北海道 http://www.genshi.pref.hokkaido.jp/
青森県 http://gensiryoku.pref.aomori.lg.jp/atom/index.html
茨城 http://www.houshasen-pref-ibaraki.jp/present/result01.html
新潟県 http://www.k4.dion.ne.jp/~ngtl-rad/
江東区 http://www.ustream.tv/channel/geiger-counter-tokyo
日野市 http://park18.wakwak.com/~weather/geiger_index.html
静岡 http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/index.html

福島原発の状況について

原子力発電所の状況の解説については、今後は
原子力資料情報室」http://www.cnic.jp/modules/news/
を注視するようにして下さい。
専門家集団なので、素人の憶測などが入らない情報が手に入ると思います。
また定期的に記者会見も開かれ、その模様(過去の分も)も視聴することができます。
実際に原子炉の設計に携わった技術者の方も招いて会見等を行っているので、「中立的」な意見も聞くことができます。

また以下は昨日の1号機が爆発した後の記事で、フリージャーナリスト広河さんたちが福島第一から4kmの双葉町で調査したもの。おそらく3号基爆発後の続報もいずれ入るのではと思います。

福島第一原発(知人からのメール)⑰

Uです。

続報です。福島第一原発3号機、極めて深刻な状況です。
・・・こうした情報を出し続けること、受け続けること自身、なんとも
苦痛ですが、今はひたすら被害が最小限にとどまること、また
そうでない場合に、この情報がどこかで誰かの役に立つことを
ひたすら祈って、発信を続けます。

さきほど、午後8時ごろでしょうか。首相と、枝野官房長官の
会見が行われ、枝野長官より、福島第一原発3号機のその後の
情報が出されました。

それによると、さきほども書いたように、原子炉に海水の注入を
行って、水位の上昇に努めているのですが、しかしやってもやっても
水位が上がらない状態が続いているそうです。

真水の注入を止めたのは、ポンプなどにトラブルが生じたためで、
それに海水がとって代えられたのですが、そもそも海水を注入する
のは想定外で用意がなされていません。

そのため消防系統を使って注水しているようですが、しかしそもそも
原子炉内や非常に高圧になっています。(60気圧以上)これは
循環する水がより熱を奪えるように、沸騰点をあげるためなどです。

このため水温は300度ぐらいに達するのですが、消防ポンプは
こうした圧力に抗して水を入れることは当然にも想定していません
このため、水が十分に入っていってないことが考えられます。

だた実体はよく分からない。僕が分からないだけではなく、現場でも
よく分からないようです。そもそもこうした事故のとき、想定外の
ことが続くので、計器なども故障しがちだそうです。

そのため作業をしている方々は、内部で起こっていることを推論
しながら、作業を続ける以外ない状態にあるようです。極めて困難
な状態です。

もう一つ枝野長官によって明らかにされたのは、蒸気を逃がす
ベントにもまた故障が生じているという事実です。もちろん原因は
よく分からない。炉内圧力は再びあがり危険が増しています。


こうした状態に対して、夕方に原子力資料情報室の2回目の
記者会見がありました。ここでも後藤政志さんが詳しい説明を
して下さいましたが、そこで強調されたのは水素爆発の恐れでした。

これが政府が可能性を指摘している建屋上部での爆発の可能性
ではありません。そもそも水素は、高温によって燃料被覆管の
ジルコニウムが溶け出し、これと水が反応して出てくるものです。

これと酸素が出会い、火花があると爆発に至りますが、実は
スリーマイル島事故での経験の中で、炉内には窒素が封入され、
水素が発生しても爆発にいたらない工夫がなされているといいます。

ところが、炉内の圧力を逃がすために、ベントを開けていますから、
このとき発生した水素ガスとともに窒素もまた炉外に出てしまって
います。どれぐらいの割合かはもちろん分かりません。

その後に、再度、水位が下がり、燃料の一部が溶けた可能性が
あり、再び炉内に水素が発生している可能性があるのですが、
今度はその爆発を抑える窒素が抜けている可能性があります。

そうなると炉内で水素爆発が起こる恐れが生じていることになる。
もちろん、どれだけの水素が発生しているのか、どれだけの窒素が
抜けてしまったのかは測りようのないことです。

このため現在、3号機は建屋上部だけでなく、炉内での水素爆発の
リスクも抱えていることになります。本当に恐ろしい。そんなことに
ならないことを祈るばかりです。


さらにさきほど入った情報では、福島第一原発1号機でも水位が
下がっているそうです。これもどうしてだか分からない。どこからか
漏れているのかもしれない。その場合は放射能も漏れています。

さらにさらに、なんとか冷却装置が働いていた2号機までもが
水位が下がりだし、炉内の圧力が上がりだしたそうです。とうとう
冷却装置がダウンしたのです。このため2号機もベントを開けるという。

これらのために今、福島第一原発は1号機、2号機、3号機の
3つの炉が危機に瀕しています。本当に余談を許さない状態です。
・・・ともあれウォッチを続けます。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

2011年3月13日日曜日

今回の福島原発の状況に接して・・・

ついに住民が放射性物質に被曝する、という事態になってしまいました。
テレビで映し出された場面を見る限りでは、深刻な放射線量ではなさそそうでしたが、このことを「想定内」として片づけられる問題では無いと思います。

鳥取に住んでいた頃の話しですが、私も「原子力発電所はいらない」と反原発運動をしていました。
放射線測定器を持って、核燃料を輸送するトラックを追いかけて、サービスエリアで停車していたトラックからどれくらい放射線が出ているのか測ったりしたこともありました。実際にトラックに近づくと、放射線測定器のメーターが上昇するのを確認し、自分の身体の中を放射線が突きぬけているんだ、と実感したのをよく覚えています。(核燃料の輸送はすごいですよ!警察官が全ての信号を青信号に操作してノンストップで走ります。テロ対策なんでしょうが・・。でも意外に、サービスエリアで停車中の時は、無警戒で、僕たちが近づいても何も言われませんでした。運転手の人に「放射線出てるか?」と声をかけられたと記憶しています。今は核テロも現実的なのであの頃のように近づけないかもしれませんが・・・)

チェルノブイリやスリーマイルでの事故についても、本や講演会などで自分なりに勉強もし、原発の危険についても、ある程度わかっていたつもりでした。でもどこかで、原発の危険の「リアルさ、現実感」が実感できずにいたのも事実でした。

原子力発電所はその後も次々と建設され、さらに今は福井県の原発銀座からわずかの場所に住むにいたり、原発の存在を苦々しく思いながらも、どこかで「大丈夫なのかもしれない」という根拠のない期待を抱いていたような気もします。

それが今回この巨大地震によって、原発が無電源状態になり、そして以前読んだ本の内容どおりに刻一刻と進行し、ついには炉心融解という事態になりました。目の前で原子力発電所を見ているわけではないですが、原発の危険をようやく今「リアル」に感じています。

それにしても、情報が遅いと感じます。
2時間以上も前の測定数値を発表するわけで、2時間も経ってしまえば、放射性物質は風で運ばれて周囲の土地や、人の上に降り注いでしまうわけです。
地震の速報は瞬時に出る世の中なのですから、測定値くらいすぐに発表できるくらいの体制を作ってほしいと思います。情報公開の遅さは、そこになにか恣意的な操作をしているのではないか、という疑念を持たせてしまいます。

友人からの転載メール、リアルタイムではいきませんが、できるだけ早く転載していこうと思います。

福島第一原発(知人からのメール)⑯

知人からのメールを転載していますが、その知人から今回の一連のメールについての情報元等についてメールが来ましたので、それも転載しておきます。
尚、個人名が入っているので、その部分は修正しています。

また、昨夜8時に原子炉を設計した技術者も交えたNGO主催の記者会見が行われました。今日も予定されているようです。
以下のリンク先で見られます。ぜひみてください。
http://www.cnic.jp/modules/news/

以下、転載文
***************

経緯をすこし説明しておきます。

地震発生当日11日の19時半頃に朝日新聞のネット版に以下の記事(「福島第一原発で炉心緊急冷却装置停止の可能性 溶融危惧」)
が出ました。
ぼくは原発のことはド素人ですが、それでもこれはかなり重大なことではないかと思い、知人たちに更なる情報を尋ねました。
しばらくして是永さんがブログに載せてくれた一連のメールを、主にUさんからもらうようになったということです。

知人のUさんもいわゆる専門家ではありませんが、自分なりに(原発反対の立場から)勉強してきた人です。
Uさんの技術説明や予断には誤りが含まれることもあるかもしれませんが、それでも大事に至る前に最低限の知識と心構えをしておくには有益だと思います。
本来はテレビラジオがあらゆる専門家を招いて、今起こっていることの説明と今後どういう事態が予想されるか、その最悪を含めて的確で十分な情報を提供して、被災者視聴者を安心させるべきです。
しかしずっとNHKなどを聞いていましたが、「まだ大丈夫」「まだ大丈夫」という論調を繰り返すうちに事態が進展しゆき、これはパニックを恐れるあまりに後手後手になっている感が強まっていきました。
しかし、大丈夫といい続けて情報を公開せず、いざ最悪の状態になったときにいきなりそれを公表しても、むしろ逆にパニックを招くのではないかと思います。
さすがに爆発のあとは新聞各社も踏み込んだ報道になってきていると思いますが。

昨夜8時に原子炉を設計した技術者も交えたNGO主催の記者会見が行われました。今日も予定されているようです。
以下のリンク先で見られます。ぜひみてください。
http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第1の1号基は海水注入をやっているようですが、他にも1号基を後追いしている炉がいくつかあるようです。
いずれにしてもIAEAが深刻な懸念を表明しているように、事態は予断を許しません。


****

福島第一原発で炉心緊急冷却装置停止の可能性 溶融危惧

 経済産業省の原子力安全・保安院によると、11日午後4時すぎ、東京電力から福島第一原子力発電所の1、2号機で、炉心を冷やす緊急炉心冷却シ ステム(ECCS)が動かなくなった可能性があるという連絡が入った。炉心が十分に冷却できない状態が続くと、炉心溶融など極めて危険な状態になる恐れが ある。

 保安院によると、地震で原子炉は停止し、核反応は停止した。だが、核燃料の熱が出続けているため、炉心に水を入れて冷やす必要がある。炉心に残る蒸気で注水する隔離時冷却装置は動いているが、本来なら、炉心を冷やす最後の手段であるECCSも作動するはずだった。

 だが、停電に加え、非常用発電機の停止も重なり、ECCSが作動しない状態が続いている。隔離時冷却装置が確実に働けば炉心は冷却されるはずだが、東電は緊急事態に備え、電源車による電源復活を急いでいる。

 東電は原子力災害対策特措法に基づく「特定事象」を適用、経産省と福島県、地元自治体に通報した。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発⑮

今、枝野官房長官の会見があり、「海水の注水はうまくいっている」とのこと、会見通りなら、最悪の事態は免れる方向に進んでいるようです。
なんとかうまくいってほしいと願うばかりです。

福島第一原発(知人からのメール)⑬

先ほどと内容重複しますが、専門家による解説を転送します。

***

京大原子炉実験所の小出さんからのお知らせです。

-----
皆様

 8時の枝野長官の記者会見を聞き、爆発は格納容器と原子炉建屋の間で起き、
格納容器はまだあるとのこと、ちょっとほっとしました。
 もし、それが本当なら、爆発は水素爆発です。
 そしてその水素は、燃料棒被覆管材料である、ジルコニウムという金属と水と
の反応で生じた水素だと思います。
 それが格納容器ベントを開いたことで、原子炉建屋に漏洩し、爆発に至ったと
推測します。

 格納容器は放射能の放出を防ぐ最後の砦で、それがまだ形として残っていると
いうことは、せめてもの救いです。
 その格納容器の中に、海水を注入するという説明でしたが、どうやって海水を
送るのでしょうか?
 そのためにはポンプが動かなければいけませんし、そのためには電源が必要です。
 電源が失われたからこそ、事態がここまで悪化してきました。
 何故、いきなり海水を送れるようになったのでしょうか?
 注水できるポンプの圧力の能力はあります。
 原子炉圧力容器内は大変高圧になっており、消防用のポンプ車の吐出圧力では
原子炉圧力容器の中に直接水を送ることはできませんが、格納容器の中であれば
送れると思います。
 それでもなお、核の容器の中に水を送る作業はもっと早くやれたはずだと私は
思います。
 十分な情報がない中、申し訳ありませんが、正確な判断ができません。
 もし、格納容器内を海水で満たすことができるのであれば、もちろん原発は2
度と使えませんが、最悪の破局は免れることが出来ると私は思います。

 格納容器内に海水にホウ素を混入させることは必要です。
 今直面している危機は、原子炉が溶けてしまうこと、そして一度は停止させた
ウランの核分裂反応が再び始まってしまうかもしれないことの2つです。
 原子炉を溶かさないためには水を供給すること、核分裂を再び始まらないよう
にするためには中性子を吸収できる物質を供給しなければいけません。
 中性子を吸収する物資がホウ素です。
 ですから、ホウ素を混入した海水を格納容器に注入することは有効です。
 成功してくれることを願います。

 政府の提供する情報は大変不十分です。
 爆発前後で正門前での放射線量が、減ったなどということは、格納容器が破壊
を免れたという証明にはなりません。
 単位風向きが変わった可能性の方が遥に大きいです。
 今後も、あちこちからの情報に常に注意してください。

 このメールは失礼ながらたくさんの人たちに一斉に送ります。
 事故の対応に追われており、お許しください。
 
                     2011/3/12  小出 裕章

福島第一原発(知人からのメール)⑭

「椋川とは関係のない」内容かもしれませんが、椋川も福井県にある原子力発電所から十数キロしか離れていません。 もちろん福島以外の原子力発電所で同じ現象が今すぐ起こるわけではありませんが、「原子力発電所とともに暮らす」ということは、今回の同じリスク を負いながら生活を続ける、ということをやはり私たちは知るべきだと思いました。
以下転送文

毎日新聞から転載。
***
東日本大震災:福島第1の炉心溶融 原発安全神話崩れる
http://mainichi.jp/select/science/news/20110313k0000m040065000c.html

  東日本大震災の影響で東京電力福島第1原発1号機の原子燃料が溶解し、大量の放射性物質が漏れたことは、経済産業省や東電など電力会社が強調してきた日本 の原発の「安全神話」を崩壊させる事態だ。政府は「温暖化防止対策」などを看板に、国内の発電電力量に対する原発の比率を大幅に高める政策を推進してきた が、今回の事故で原発に対する国民の不信が再燃するのは必至で、国のエネルギー政策は抜本的な見直しを迫られそうだ。

 原発は日本の電力 の約3割を賄う「基幹電源」。政府は昨年6月に策定したエネルギー基本計画で14機以上の原発の新増設を掲げ、原発の比率を4割程度に高める計画を掲げて きた。東電は現在17機の原発を保有し、09年度の原発の発電比率は28%だが、19年度には新増設や稼働率の改善などで48%に高める計画を示してい る。

 世界では79年の米スリーマイル島原発事故や86年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故後に原発の安全性への不安が広がった。そんな 中、日本が原子力政策を推進し続けて来られたのは日本の電力事業者が「厳しい安全管理をしており、深刻な事故は起こらない」と説明してきたからだ。

  91年の関西電力・美浜原発2号機の蒸気発生器細管破断事故や95年の「もんじゅ事故」、99年の茨城県東海村の臨界事故では、原発への不信感が高まった が、原発事業者はいずれのケースでも、部品の施工ミスや設計ミスなど「想定外の事象が原因」と強調。07年の新潟県中越沖地震で東電・柏崎刈羽原発が全機 停止した時も「原因は変圧器の火災。原発の設計構造そのものに問題はない」などと安全神話を守ることに必死だった。

 しかし、今回の事故 は、地震後の津波で原子炉冷却用の電源が損傷したもので、原発の安全設計の根幹自身が疑われるもの。「原発は(いくつもの安全装置で原子炉を守る)多重防 護の考え方を徹底している」としてきた東電の説明は破綻したと言える。12日夜に東電本店で会見した小森明生常務が「まずは冷却水の維持に取り組んでい る」と述べただけで、原発の問題点に触れなかった姿は、安全神話を守りたいあまりに地元住民らの不安に十分応えていないように見えた。

  福島第1原発は71年に運転を開始した老朽炉で、原子炉圧力容器や建屋に劣化が生じていなかったかなど、東電の原発管理体制が厳しく問われそうだ。95年 の阪神大震災を契機に原発の耐震性が問い直され、国や電力会社は耐震性能を高める措置を取った。しかし、今回のような津波による電源喪失という事態は想定 されず、地震国ニッポンの原発の安全性は根幹から問い直されることになった。

 80年代以降の原発への逆風を耐え抜き、政府や電力会社が 原発推進に大きくかじを切ったのは、新興国の急成長でエネルギー需要の急増が見込まれる上、「温室効果ガスを出さない原発は温暖化対策の切り札」(幹部) という名目があるためだ。政府は原発の海外展開をインフラ輸出の中核に据え、ベトナムやトルコへの売り込みも本格化していたが、経産省幹部は「この事故 で、エネルギー政策の抜本的な見直しを求める声が強まるだろう」としている。

 東電は当面、火力発電などで代替する考えだが、原油高騰や 温室効果ガス削減の観点から、原油や石炭発電の使用には限界がある。太陽光発電など再生可能エネルギーの本格普及策も緒に就いたばかりで、日本のエネル ギー政策は袋小路に追い込まれる可能性がある。【山本明彦、立山清也】

毎日新聞 2011年3月12日 20時21分(最終更新 3月12日 21時53分)

福島第一原発1号機爆発映像

http://www.youtube.com/watch?v=-KhQ9U5bpUM   

福島第一原発(知人からのメール)⑫

中身を確認する暇がないですが、以下情報もらったので転送します。
すこし古い情報だそうで、参考まで。
***
食品と暮らしの安全
以下は小さくて読みにくいですが・・・
「原発で事故」「原発で放射能漏れ」と聞いたときの対処法
原発事故に備えて常備しておくもの
原発からの距離で違う逃げ方

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)⑪

「椋川とは関係のない」内容かもしれませんが、椋川も福井県にある原子力発電所から十数キロしか離れていません。 もちろん福島以外の原子力発電所で同じ現象が今すぐ起こるわけではありませんが、「原子力発電所とともに暮らす」ということは、今回の同じリスク を負いながら生活を続ける、ということをやはり私たちは知るべきだと思いました。
以下転送文

***
Uです。
続報です。さきほど、枝野官房長官の会見が行われ、
爆発は、原子炉格納容器の爆発ではないこと、大量の放射能の飛散は
起こっていないことが明らかにされました。
これは事実だと思います。最悪の状態はまだ起こっていないということです。
とりあえずは良かった!本当に良かった!
ではどうして爆発が起こったのか。何らかの要因で発生した水素が、
格納容器と建屋の間にたまり、それが爆発したようです。
そのため、建屋が内側から粉々になりましたが、原子炉格納容器は
破壊されずに残ったとのことです。
このため、その後の放射能の計測でも数値は上がっていません。
爆発のときに生じた煙の中に、放射能が混じっていたことは間違いない
ですが、少なくとも、広大な地域が壊滅するほどのものではありません。
この時間、同時に原子力情報室の会見も行われ、東芝で格納容器を
設計していた後藤正志さんが説明をおこなって下さいましたが、そこでも
可能性として、格納容器の外での水素爆発の可能性を語られていました。
なのでこの点からもこの情報は信ぴょう性があります。
(ちなみに、格納容器内は、水素爆発が起こりにくいように、窒素を
封入してあるとのことです)
ただし問題はその後の対処です。枝野長官は、依然、冷却装置が回復しない
ため、原子炉格納容器内を、海水で満たす非常措置をとると発表しました。
その場合、原子炉格納容器の中だけを海水で満たすのか、それとも、
その中にある原子炉の中も海水で満たすのか今一つ分かりませんが、
ともあれ水浸しにすることで、燃料の過熱を抑えるというのです。
つまり燃料の一部がとけてしまい、冷やすことができない事態はいまだ
継続中だということです。
これに対して後藤さんは、海水で水浸しにするのは、確かに最後の手段として
考えられてきたことだが、設計的に想定されていることではなく、そのための
取水口などないこと。そのため「ありとあらゆる手段を駆使して」注水することに
なると語っていました。それ以外、打つ手がまったくないが故の、想定外の
最後の一手であり、設計上の破たんの上の行為だといいます。
これが成功することを祈るしかありません。本当にこれでおさまって欲しい。
しかし同時に、おさまらないときに備えて、(まだ格納容器が破られていないことを
付け加えた上で)、放射能が発生した場合の対処を多くの人々で共有する
ことは進めた方がいいと思います。もちろん逃げられる人は少しでも遠くに
逃げた方がいいです。特に近場の人は、今なら放射能がそれほど出ていない
ので、退避に有利です。

さらに情報ウォッチを続けます。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)⑩

原子力情報室より転載。
***
2011年3月13日 20時より
特定非営利活動法人原子力資料情報室
自由報道協会

本日20:00より
福島原発に関する緊急共同記者開催


福島第一、第二原子力発電所の10機の原子力発電所で、いったい何が起こっているのか。今後どんな危険性が迫っているのか。政府・東京電力は、事故状況の詳細について公表せず、「専門家」のコメントも的はずれと感じませんか。
私たちは、原子力発電所の設計を行っていた技術者も交えて、原子力発電所の基本的な仕組みや設計方法から、福島の原発の深刻な状況、今後の安全確保対策等の問題について、詳しくお話させていただきます。

【発言者】
上澤 千尋(原子力資料情報室・原子力安全問題担当)
後藤 政志(柴田 宏行) 東芝・元原子炉格納容器設計者
田中 三彦(日立バブコック・元原子力圧力容器設計者・サイエンスライター)
海渡 雄一(弁護士・浜岡原子力発電所運転差止弁護団)
伴  英幸(原子力資料情報室・共同代表)

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転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)⑨

Nです。30分前のメールですが転送します。
***
Uです。(20110312 17:05)
福島第一原発をめぐっては、一進一退の状況が続いていますが、
たった今、爆発が起こったという情報が飛び込んできました!
ただなぜどのように起こった爆発かはまだ分かりません。
多数のけが人がでているようです。


それを踏まえてここ数時間の流れを書きます。
すでにセシウムが測定されたことを書きましたが、同時に、ヨウ素も
測定されたそうです。明らかにコントロールできない核分裂が
進行中であり、その結果できた「死の灰」が大気中に出ているわけです。

一方で、懸念されていた水蒸気による圧力の上昇については、
ひとたび、二つ目のベントを開けることができたことによって下がったと
報道されています。これで今すぐ、水蒸気爆発が起こる可能性は
回避されたとひとたび報道されました。

しかし相変わらず、水位が下がり続けていて、さきほどは90センチ
と言われていたものが、1メートル70センチにまで拡大しています。
また蒸発によって水がなくなっているだけでなく、どこからか漏れている
可能性も指摘されていますが、どうも炉心で起こっていること、全体
的に原発で起こっていることが、把握しきれていないようにも
思われます。

このため、部分的にはすでにスリーマイル島事故と同じことが
起こっているという見解もすでに出ているようです。


ともあれいったん水蒸気が出て、格納容器の破裂が回避された
ことは、死の灰が大気中に出たことを差し引いても、最悪の事態の
回避といえると思いますが、しかし今なお冷却水が下がり続けて
いることで、燃料棒の被覆、それだけでなく、その中に
つまっている燃料ペレット(濃縮ウランをペレットにしたもの)までが
溶け出しているというのは大変深刻です。

このまま冷却が進まず、核分裂の暴走が拡大すれば、炉心は
さらに急激に高温になり、残っている冷却水が一気に高温になって
再び格納容器を破壊する可能性が生じるし、また被覆管を
構成する物質は、液化して水分と反応すると水素を発生させるので、
今度は水素爆発の危険性も生まれます。

そうすると格納容器を破壊して、炉内にある放射能が一気に
飛び出すチェルノブイリ型の事故に発展する可能性ありです。
すくなくともその可能性がまだ止められていないということです。


さて万が一にも、大量の死の灰が外に出てしまった場合、何よりも
避けるべきことは放射性ヨウ素の被曝であることを述べましたが、
このことについて、医師サイドのメーリングリストでも、情報が
流れ出しています。

それによると、放射性ヨウ素の影響は若ければ若いほど甚大であり、
反対に非放射性ヨウ素の服用は40歳以上には必要ないという
ガイドラインが出ています。なのでヨウ素が手に入った場合は
まずは子どもからです。ただし量に注意する必要があります。
その点を詳しく説明した下記情報を、参照して下さい。
http://kokai-gen.org/information/6_015-1-1y.html#


さてここまで書いたときにとんでもない情報が飛び込んできました。
福島第一原発付近で、ドンという爆発音がし、煙があがっているそうです。
まだ詳しいことは分かってないそうですが、何らかの爆発につながった
可能性があります。もの凄く深刻です。

NHKでは、緊急回避をするために、爆破弁というものを使ったのでは
ないか、(原子炉の崩壊ではないだろう)という見解を流していますが。
そうだとしてももの凄く追い詰められた対応だと思います。
私たちは最悪のシナリオをみているのかもしれません・・・・。
本当になんとか、収まることを願うばかりです。

以下、爆発音が響く前のいくつかのニュースです

************

福島第一原発1号機で炉心溶融の可能性

経済産業省原子力安全・保安院は12日、東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所1号機の原子炉内で、核燃料をまとめた炉心の一部に溶融が起きている可能性が高いと発表した。

周辺2か所の放射能監視で、ウランの核分裂によって生じるセシウム137などが検出された。
セシウム137は放射能の強い放射性物質で、原子爆弾が爆発した際に生じる「死の灰」の成分。核燃料棒に何らかの損傷が起きている証拠と考えられる。

1号機では、原子炉格納容器内の圧力が異常上昇し、圧力を下げるため水蒸気を建屋外に放出する作業が行われているが、放射線量が多く作業は難航していた。冷却水の水位が下がり、燃料棒が露出、空だきのような状態になり、過熱が進んだ可能性がある。

対策としては、冷却水を大量注入する方法があるが、現在、仮設の消防ポンプによる注入にとどまっている。保安院では、自衛隊や米軍にポンプ車などの応援を求めることも検討している。

今回は、1986年の旧ソ連チェルノブイリ原発事故や、1979年の米スリーマイル島原発事故のように、炉心が溶け落ちるメルトダウン(炉心溶融)には至っていないと見られる。
2011年3月12日14時18分 読売新聞)

福島第一原発1号機、燃料の溶融が進んでいる可能性

2011年3月12日14時22分 朝日新聞
図:沸騰水型の仕組み沸騰水型の仕組み
経済産業省の原子力安全・保安院は12日午後2時すぎに記者会見を開き、東京電力福島第一原子力発電所の1号機(福島県大熊町)で、原子炉内の燃料の溶融が進んでいる可能性が高い、と発表した。

放射線医学総合研究所が原子炉敷地内で、燃料中に含まれる核分裂生成物であるセシウムを確認した。
1号機の燃料Aの水位は、マイナス90センチがマイナス170センチまで下がり、燃料が水面から露出しているとみられる。燃料Bの水位についても、80 センチから145センチまで下がっていることが確認されたという。格納容器内の圧力は750キロパスカルが754キロパスカルで、圧力は比較的安定してい る。

炉心溶融は、想定されている原発事故の中で最悪の事態だ。これが進むと、爆発的な反応を引き起こして広く外部に放射能をまき散らす恐れもある。

福島第一原発、弁開放し炉心の圧力低下

2011年3月12日15時43分 朝日新聞
原子力安全・保安院は12日午後3時すぎ、東京電力福島第一原発の1号機の配管の弁を開放した結果、炉心の圧力容器を覆う「格納容器」の圧力が低下し始 めた、と発表した。格納容器内は通常、400キロパスカル(約4気圧)で運転されているが、1号機は大地震による自動停止後、800キロパスカル超の圧力 を記録し、損傷の恐れがあった。
ただ、弁を開けたことで放射性物質のセシウムが外部に漏れるなど、周辺の放射線濃度が高まった。

炉心冷やされていない可能性も 福島第一原発1号機

原子力安全・保安院は12日午後、東京電力福島第一原発の1号機で炉心溶融が起きている場合、2700~2800度に上昇した炉心が冷やされていない可 能性があると説明。そのうえで「(1979年の)米国のスリーマイル島原発事故と同類の事故が起きていると言える」と述べた。



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福島第一原発(知人からのメール)⑧

Uです。

Aさん

有効な情報をありがとうございます!
福島原発方面にお知り合いのある方、ぜひこれをお伝え下さい。
原子力事故が起こったら
これまでもそうでしたが、政府はどこまでも原発の危険性を小さく
伝えようとするため、最悪の場合の対処法をまったく伝えようとしません。それどころか、なぜ屋内避難が必要なのかすら十分に語られて
いません。その点で最悪の場合の対処方法を伝えるのは重要だと
思います。


みなさん。
かなり事態の危険度が増しました。
すでにさきほどから福島第一原発1号機において、冷却水の水位が
下がり、燃料棒の一部が露出してしまったことが報道されていました。
90センチほどです。

ところがこれに続いて、福島原発の敷地内で、セシウムが検出
されたという報道がたった今、なされました。
これは炉心にある燃料棒が溶け出したことを表すものです。
つまり制御出来ない核分裂が怒り出しているということであり、
メルトダウン(炉心溶解)が部分的に始まりだしているという
ことです。

また続いて、燃料棒の被覆管が溶けているという報道も
なされました。この液化した物質は冷却水と反応すると
水素を発生するので、水素爆発の可能性も生じていると
いうこことです。本当にどんどん危機のレベルが上がっています。

(なお(1)でメルトダウンは、炉心を破ることのように書いてしまい
ましたが、あくまで燃料が崩壊し、溶けて固まって、暴走が開始
することです。それは水蒸気爆発などの引き金になることが、
原子炉を突き破って大気中にすべてが出てしまうのは、
メルトダウンのもう一つ先の現象です)

これらの事態に対して、
経済産業省の原子力保安院は「1号機で核燃料の一部が
溶け出たとみている」と発表し、「被覆管の一部も溶けたようだ」
と語っています。

また少し前の情報ですが、圧力を逃がすための弁は二つあり、
その内の一つをあけたところ、あまりに放射線が強く、作業員が
深刻に被曝するために、二つ目の弁がまだあけられず、まだ圧力を
逃がす作業が出来ていないそうです。

つまり炉心の圧力はいまなお高まりつつあり、弁をあけたときに
高い圧力で、放射能を含む水蒸気が出てくることになります。
しかも燃料の一部が溶けているので、セシウムをはじめ
さまざまな放射性物質が出てくる可能性があります。

この他、次のようなニュースが流れています。
7時40分の段階で、第一原発正門前の放射線量は、通常の
73倍。セシウムまで出ている今の状態はどうなのでしょうか・・・。


*****************

福島第1原発・正門付近の放射線量、午前8時前に73倍に激増

2011.3.12 10:20 産経ニュース
原子力安全・保安院は12日、福島第1原発正門付近の放射線量が同日午前7時40分現在で通常時の約73倍に当たる5・1マイクロシーベルト時だったと発表した。前回の発表では通常の約8倍で、放射線量は急激に増加している。

東電幹部「燃料が損傷の可能性」 福島第1原発1号機

2011.3.12 12:33 産経ニュース
東京電力幹部は12日、記者会見し、福島第1原発1号機の燃料が損傷している可能性があるとの見方を明らかにした。同社では「想定し得なかった被害」としている。
高橋毅原子力運営管理部長は、原子炉内の水位が燃料の上部先端から約50センチ低いとし、「燃料は過熱のおそれがあり、損傷の可能性も否定できない」と述べた。ただ冷却水の補給をしており「小康状態を保っている」とした。
災害の規模については「マグニチュード8を超え、津波があることは想定していなかった」と述べた。


転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
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福島第一原発(知人からのメール)⑦

Nです。
ぼくが緊急事態時に食べたり飲んだりも気をつけろというのはなぜ?と聞いたので
その回答から書いてくれてます。
***
Uです。続報です。(201103121135)

Nさん
先に、放射線と放射能の違いを述べましたが、深刻な放射能
汚染が進んだ場合、飲食物が汚染されます。
とくに放射性物質が浮遊しはじめたら、浄水場の場所などにも
よりますが、その地域の水、食物が汚染される可能性が高まり、
摂取は危険になります。
屋内待避している人の元には飲料水や食料を届ける必要が
出てきます。
それらのための措置ではないでしょうか。法律を詳しく調べた
わけではないので、当て推量ですが・・・・。

ただその場合、誰が運ぶのかという問題がでます。
自衛隊には特殊部隊がありはしますが・・・。
またその仕事は拒否することは可能なのでしょうか。
本当にいろいろなことが噴出しているように思えます。

あと福島第一原発1号機は、ついに手動で弁をあけて水蒸気の
放出を始めたようです!これでも世界を震撼させる大事故です。
正門前の放射線量20倍というのはそれ以前の計測値だった
ようです。つまりこれから放射線量はさらに増えます。
報道でも、放射性物質が外に出るときちんと伝えています。

原子炉格納容器を開けるという、およそあってはならないことに
踏み切ったのは、水蒸気爆発を避けるためです。日本崩壊、
世界崩壊を避けるために、周辺の放射能汚染を選択したと
いうことです。確かに今、この状況ではそれ以外に打つ手は
ありません。

ちなみにこの原発のある大熊町では、自衛隊車両での
避難が進められているようです。
今後、自衛隊が放射能の前線に立つことになるのでしょうか。
放射能対策防具が十分に揃っていることを願うばかりですし、
ともあれ、なんとしても、大爆発が阻止されること、また
周辺の人々の迅速な避難、放射能からの防御が進むことを
祈るばかりです。

*********************

福島第一原発1号機、蒸気放出 放射性物質漏出の可能性

2011年3月12日11時2分 朝日新聞
大地震で原子炉内の冷却水の水位が低下していた東京電力福島第一原子力発電所1号機と、第二原発の1~4号機について、東京電力は12日、原子炉を覆っ ている「格納容器」の弁を同日午前9時半までに開けた、と発表した。これにより、放射性物質を含んだ「1次冷却水」が蒸気に含まれて炉外に漏れる可能性が ある。
原子力安全・保安院によると、手動による格納容器内の蒸気放出は国内で初めて。2号機については格納容器と弁との間に板が挟んであり、内部の圧力が高まると自然に蒸気が外に漏れる。
第一原発では弁を開ける前から、正門付近の放射線量が通常の20倍を記録。1号機では原発を運転する「中央制御室」での放射線レベルも上昇してい るという。政府はすでに、第一原発の10キロ以内、第二原発の3キロ以内に住む人たちに対して、避難を指示している。避難対象は第一が5万1207人、第 二が8049人。
東電によると、1号機の格納容器の中は通常、400キロパスカル(約4気圧)で運転されているが、地震による影響で格納容器が壊れる可能性がある800キロパスカルを超えたため、弁を開け、格納容器内の圧力を下げる必要が生じた。
外部に出る蒸気には、燃料棒に直接触れる1次冷却水を含んでいると見られる。蒸気内にどれだけ放射性物質が入っているかは不明だが、核燃料や放射性物質を閉じこめる格納容器が壊れると、甚大な被害が生じる恐れがあり、弁の開放を決めた。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
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福島第一原発(知人からのメール)⑥

Nです。転送します。
放射能と放射線の違い、心がけることなどの予備知識です。
***
Uです。

すでに福島第一原発正門付近で、放射線値が上がっているとの
報道を受けて、ここで放射能と放射線について、知っておくべきことを
まとめておきたいと思います。

放射能とは放射線を発する能力のことを指します。これをもった
物質を放射性物質と呼びます。

放射線にはいくつかの種類があります。代表的なものはアルファー
線、ベータ線、ガンマー線、X線、中性子線などです。
それぞれが原子の中の物質により構成されますが、最も粒子が
大きいのがアルファー線、小さいのが中性子線です。

人体への打撃はアルファー線がもっとも高い。エネルギー量が
大きく、電離作用(人体を構成する分子と分子がつながっている
電子をたたいて、分子のつながりを壊してしまうこと)が強いため
です。実体としてはヘリウム原子核と同じで、粒子が大きく、
飛ぶ距離はごくわずかです。数ミリか数センチぐらいでしょうか。
このため紙一枚でもふせぐことができます。

ベーター線は次に打撃力を持った物で、アルファー線ほどでは
ないものの、やはり強い電離作用を持っています。ベータ線の
実体は電子です。これは1センチのプラスチック板でも防ぐことが
できます。

これに対して、レントゲンに使われているのが、X線です。実体は
電磁波です。ガンマー線もほぼ同じ物と考えてよいかと思いますが、
これは遠くまで飛びます。その場合、発生源からの距離にもよりますが、厚いコンクリートでなければ防げません。

中性子線はさらに透過力が強く、なんでも通ってしまいます。
しかしエネルギー量はアルファー線に比べれば格段に小さく、
電離作用もそれだけ小さいです。


放射線を避ける場合に、これら違った放射線があることを知って
おく必要があります。ちなみに放射線計測器といっぱんにいいますが、
これら全てを一つで万能に計れるわけではありません。
いわゆるガイガーカウンターは、事実上X線対策のためのものです。
アルファー線やベータ線も計れはするのですが、それぞれあまり
長い距離を飛ぶわけでないので、発生源に近づけなければ、
感知できないからです。
つまりガイガーカウンターは、アルファー線やベータ線を放射しうる
物質がどれだけ浮遊しているかを計るものではないということです。

中性子線の測定はさらに特殊な装置が必要です。JCO事故では、
中性子線が発生し続けていたのですが、これを測定する機器の到着が
遅れたこともあって、長らく測定できず、救急隊や報道陣が
それと知らずに現場にむかって中性子線をあびてしまっています。
福島第一原発では、モニターが正常作動しておらず、手持ち
のもので測っていると報道にあるため、X線しか検出されて
いない可能性があります。


さて放射線が外に漏れたという場合、実は、原子炉内から放射線が
外に出ている場合と、放射性物質が外にでて、それが放射線を
発生している場合とがあります。
万が一の爆発があった場合も同じですが、この場合の恐ろしさは
大量の放射能(放射性物質)が出ることです。

放射能(放射性物質)はウランの核分裂によって出来た物質です。
ウランの割れ方によりいろいろな物質ができます。その中でも
恐ろしいのが大量に炉心内に作らている放射性ヨウ素です。これは
ベーター線を発する物質の固まりと考えるとわかりやすいです。
大気中に放射性ヨウ素が出た場合、物質として浮遊します。

このとき雨が降ると、水滴に混じって落下してきて人体と接触し、
体内に取り込まれてしまいます。そうするとヨウ素はなぜか人体の
甲状腺などに集まる性質を持っています。あるいは人体がヨウ素を
ここに取り込むようにできているのかもしれません。

そうすると甲状腺に濃縮されたヨウ素から、ものすごい高エネルギーの
アルファー線が、周辺をたたき続けます。このため発生するのが
甲状腺がんで、チェルノブイリではたくさんの人々、とくに子どもが
かかりました。

対処法としては、原発事故直後に、放射性ではないヨウ素をさきに
飲んでしまい、甲状腺を埋めてしまう方法があります。
これに使えるヨウ素剤としては、ヨウ化カリウム剤を一般の薬局で
購入することが出来ます。(ただしほとんど在庫はしてなくて
取り寄せになるでしょう)

このほかにもアルファー線やベーター線を発する物質はたくさんあります。
劣化ウラン弾の粉末もアルファー線を発する物質ですが、ともあれ
アルファー線やベータ線は、放射線として飛んできて、体の中に
入ることは少なく、放射能として運ばれてきて、体内に
取り込まれ、そこで周辺に壊滅的な打撃を与えるものです。

このため、原発事故にあたっては、放射能を体内に取り込まない
ことが大切で、とくに雨にうたれることは絶対に避けるべきです。
場合によっては逃げるよりも屋内にいた方がいいというのは
こうした判断に基づくものです。


それではX線などは怖くないのかというと、そうではなくて別種の
怖さがあると考えた方がよいです。透過力は断然上で、量が
多いと、レントゲンの強いヤツを何度も浴びるのと同じコトになり、
当然このことでも電離作用が生じて、ガンなどが発症する可能性が
生まれます。

このため放射能対策にあっては、物質として飛んでくる放射能と、
放射線として飛んでくるものへの対処の双方が必要になります。
マスコミ報道では放射線と放射能がしばしばごちゃごちゃになり
ますので、とにかく放射能漏れとか放射線漏れが伝えられたときには
可能な限り、発生源から離れることと、同時に雨に注意し、放射能
に触れないように注意することが必要です。
この点で、ある条件下においては、屋内の方がまだまし=被曝量が
少なくなりうるというわけです。

あと全ての放射性物質には半減期というものがあります。
放射線を発する能力が半分になるまでの時間です。
これらが放射能力が弱くなる一つの目安としてありますが、この
時間は、エネルギー量の大きいものほど早い傾向があります。
つまり放射線のエネルギーの大きい物、人体にダメージの大きい
ものほど、たくさんのものを出しているので、それだけ放射能力が
早く失われていくということです。

ちなみにヨウ素の半減期は8日間です。8日たつと能力が半分に
なり、また8日たつとその半分になりますので、時間とともに
脅威が少なくなっていきます。
ちなみにチェルノブイリ事故ではこうした情報を政府が伝えなかった
ため、事故直後に放射線ヨウ素で汚染された牛乳が出回り、
多くの子ども達が飲んでしまったと伝えられています。
この場合は、牧草→牛→人間という経路をたどったということです。

このほか、よく話題にあがるのがセシウムやストロンチウムに
よる土壌汚染ですが、こちらの場合の半減期は30年です。
これらは植物、昆虫、キノコ等々に取り込まれますが、そのたびに
濃縮されてしまいます。
チェルノブイリの周辺の数百キロでは、土壌汚染の上に
汚染されていない土をかぶせる作業が延々と続いています。
100年はかかると言われています・・・・。

このように放射性物質の中には、1日のうちにも半減期に達する
物質もあれば、半減期が何万年超というものもあるものの、ともあれ
安全性は時間とともに高まります。このため逃げることができずに
屋内待避をするなら、屋内の気密性を高め、とくに雨には最大の
注意を払ってサバイバルすることです。


転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
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福島第一原発(知人からのメール)⑤

「椋川とは関係のない」内容かもしれませんが、椋川も福井県にある原子力発電所から十数キロしか離れていません。 もちろん福島以外の原子力発電所で同じ現象が今すぐ起こるわけではありませんが、「原子力発電所とともに暮らす」ということは、今回の同じリスク を負いながら生活を続ける、ということをやはり私たちは知るべきだと思いました。
以下、転載文

以下、原子力資料情報室というNGOのHPより
福島第一原発1・2号炉で放射能漏えい 第二原発でも 

第 一原発の正門付近でも上昇.中央制御室では通常の1000倍に上昇しており,避難対象範囲が半径10キロメートルに拡げられた.1号炉と2号炉で燃料棒の 破損が始まっているとみられる.重油タンクが津波で流出したことは報じられているが,配管の破断ないしは,津波による電気系統が損傷した可能性もある.

第二原発でも放射能の漏えいが検出されているため,避難範囲を設定し,半径3キロの範囲での避難が行なわれている.原子炉の非常用注水の電源として使われる,圧力抑制プールの温度が通常30℃(制限値60℃)のところ,100℃まで上昇していると報じられている.

住民の安全のためには,いずれにしても,詳しい状況がもっと公開されなければならない.

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
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福島第一原発(知人からのメール)④

さっきの補足的続報です。
さっきはラジオで「手作業で弁を開けることを検討」といってました・・・もう言葉もありません。
****
Uです。
続報がどんどん入ってきています。
福島第一原発正門の放射線量は
通常の20倍にたちまち拡大しており、避難地域も半径10キロに
拡大していますが、そもそも放射線を測る装置そのものが十分に
作用していないようです。これからすると、どれだけの放射線が
出ているか、実態を十分に掴めていないというのが実情かと
思われます。

またこれと同時に、第二原発でも危機的な状態が進んでいますので、
おそらく今後、第二原発周辺にも避難命令が出るものと思われます。
・・・というか一刻も早く避難勧告をし、人々を逃がすべきです。


ちなみに第二原発は、第一原発から10キロ強、南の海岸に
あります。この付近いったいが激しい津波にさらされたようで、第一
原発より北の南相馬市付近は、海岸線の1800戸が壊滅状態と
自衛隊が発表しています。

原発内では第二原発で死者が出ており、第一原発で2名が
行方不明と発表されていますが、あの狭く、管理が行き届いている
はずの原発敷地内で行方不明とはどういうことでしょう。
内部の把握が十分にできなくなっていることも懸念されます。

もんじゅ事故のときも、東海原発のときも、事態の深刻さは
かなりたってから明らかにされました。JCO事故のときは、放射線が
発生していることを告げないままに救急車が呼ばれました。
同じようなことになっていないか、不安が募ります。
ともあれ周辺の方々は、可能な限り、遠くに逃げた方がよいです。

ちなみに福島第一原発の1号機は1971年の製造。
ゲームでいうと、テーブルテニス・・・すら出たか出てないころ
でしょうね。要するにものすごくローテクです。
その上、設計当初の寿命は40年。それを寿命が来る前に
法改訂で延命してしまって使っているものです。
ローテクの上に老朽化していたものです。

・・・今は批判よりも、状況把握を最優先したいと思いますが、
それにしても、あんなに危ないと言ってきたのにという思いが
つもるのは、僕だけではないと思います。

****************

環境中の放射線測る装置機能せず 福島第一原発

2011年3月12日8時7分 朝日新聞

東京電力によると、福島第一原子力発電所(福島県大熊町)の敷地境界にある、環境中の放射線を測る装置(モニタリングポスト)は、8カ所とも機能してい ないという。東電は、手持ちの測定装置で対応している。また、1、2号機の排気筒の測定装置についても停止しているという。

福島第二原発も原子炉容器内の圧力逃がす作業を準備

2011年3月12日8時13分 朝日新聞
原子力安全・保安院は12日、福島第二原発(同県楢葉町、富岡町)についても、原子炉格納容器内の圧力を逃すための準備作業に入るとの連絡を東京電力より受けたと明らかにした。

制御室1千倍の放射線 正門付近は20倍 福島第一原発

2011年3月12日8時5分 朝日新聞
経済産業省の原子力安全・保安院は12日朝に記者会見し、東京電力福島第一発電所の1号機(福島県大熊町)で、原子炉建屋内にある中央制御室の放射線量が、通常の約1千倍に達していることを明らかにした。正門付近では、通常の約20倍となっているという。

保安院によると、中央制御室の通常の放射線量は1時間あたり0.16マイクロシーベルトだが、12日早朝の時点で150マイクロシーベルトに達していた。

通常、原発では建屋内にある原子炉格納容器から建屋に放射能が漏れ出ないように、建屋内より格納容器側の気圧を下げている。保安院は、この機能が失われているか、放射性物質が漏れ出ている可能性もあるとみている。

東電によると、1号機の原子炉内の水位は保たれており、炉内で想定外の核反応が起きている可能性は低いとしているが、政府は原発から半径3キロ以内としていた避難指示を半径10キロに拡大した。

一方、東電によると、福島第二原発(同県楢葉町、富岡町)の1、2、4号機の圧力抑制室の温度が100度を超えていることがわかった。同室では冷却用の 水で炉内の蒸気を冷やす機能があるが、これがうまく働いていないとみられる。原子力災害特別措置法に基づく緊急事態が発生したと判断した。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)③

経産省が弁放出命令、首相が7時すぎ福島原発に到着。
福島第二原発でも冷却機能が失われたと読売新聞。
第一では地震時に作業員が一人死亡、二人行方不明と朝日新聞。
原発中央制御室の放射線は通常の千倍、正門でも20倍。(1時間前の報道では8倍といってました。)
以下官邸HP。
****以下Uさんより
Uです。

みなさま。残念ながらますます深刻な事態が進行中のようです。
圧力を逃がす作業を行うにあたって、東電は「微量の放射能が出る
だけ」と言っていましたが、現在、制御室内は通常の1000倍の
放射線が発生しており、正門付近でも8倍になっています。

ただこれでとどまれば被害はまだ小さいですが、恐ろしいのは
ニュースの中で次のように報じられていることです。

「東京電力は、建屋の弁を開けて外に水蒸気を逃し、圧力を
下げる方針だが、電源系のトラブルで実施できていない。
これを受け、政府は、午前5時44分、周辺住民の避難指示範囲を
それまでの半径3キロから10キロにまで拡大した。」

電源系のトラブルで、実施できていない・・・。
つまり圧力を逃がす装置がうまく作動してないということです。
それで避難指示が半径10キロに拡大した・・・。
しかしこれはもっと広い範囲の避難指示を出すべきではないか。

これと同時に、すでに原発内で死者が出ていることが報道されて
います。放射線で亡くなったのではなく、地震直後からクレーン室に
閉じこめられていたためというのですが、それからすると、電源
トラブルにとどまらず、地震で原発内にいろいろなダメージが
発生していると思われます。それで機器がうまく作動しなくなっている。
中で重傷を負っている作業員を助けられなかった状態なのですから。

ちなみにこの方は、耐震工事をされている最中に、地震に遭われた
そうです・・・。

このほか、米軍が急遽、航空機で冷却剤を届けたなどという報道も
ありますが、ともあれ今は、どのような手段を使ってでも、大惨事を
止めることが最優先です。

せめて念を送り続け、ウオッチを続けます。

**********************




海江田経済産業相は12日午前3時過ぎ、経産省内で記者会見し、東京電力が、地震で自動停止した福島第一原子力発電所の格納容器内の圧力が異常上昇したため、放射性物質を含む蒸気を建屋外部に放出し、圧力を下げる措置を行うと発表した。
海江田経産相は「容器内の放射性物質は微量とみられる。海側への風向きの時に放出すれば、避難したり屋内待機している住民の安全は保たれている」とし、住民には落ち着いて対処するよう求めた。

この後、東京電力が記者会見し、格納容器内の蒸気を、高さ120メートル排気筒を通じて屋外に放出するのは1~3号機が対象になりうることを明らかにした。1号機の格納容器の圧力は、設計値の1・5倍に異常上昇したとみられる。放出の時期、順序は未定。
経産省原子力保安院によると、1号機の格納容器が上昇したのは、原子炉圧力容器から蒸気が漏れ出したためとみられる。
2011年3月12日04時01分 読売新聞)

東日本巨大地震で自動停止した東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)の正門前で、放射線量が通常時の約8倍、1号機の中央制御室では、同約1000倍に達していることがわかった。
経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が12日午前6時過ぎ、記者会会見して明らかにした。

制御室の線量は毎時150マイクロ・シーベルト。そこに1時間いた場合の線量は、胃のレントゲン検診の約4分の1程度に当たる。
同原発1号機では、格納容器内(建屋)の圧力が異常に上昇し、同日午前6時現在、設計値の約2倍に達している。経済産業省原子力安全・保安院によ ると、この圧力の異常上昇は、圧力容器(原子炉)から放射性物質を含んだ水蒸気が建屋内に漏れたことで起きていると見られる。圧力の高まった水蒸気が建屋 から漏れ出し、施設外建屋外の放射能レベルを上げている可能性が高い。

東京電力は、建屋の弁を開けて外に水蒸気を逃し、圧力を下げる方針だが、電源系のトラブルで実施できていない。
これを受け、政府は、午前5時44分、周辺住民の避難指示範囲をそれまでの半径3キロから10キロにまで拡大した。
2011年3月12日07時10分 読売新聞)

東京電力は12日午前福島第二原子力発電所1、2、4号機で、原子炉を収納し、原子炉を水で冷やす格納容器の圧力抑制室の温度が水が沸騰する100度を超え、冷却機能が喪失したと発表した。

緊急事態として、東電は、同日午前5時22分、原子力災害対策特別措置法15条に基づき国に通報した。
2011年3月12日08時04分 読売新聞)

福島第二原発で作業員1人死亡 第一では2人が不明

2011年3月12日8時0分 朝日新聞
東京電力は12日未明、地震の発生直後に福島県の福島第二原発で協力会社の作業員が死亡し、第一原発で社員2人が行方不明になっている、と発表した。
死亡したのは国勇(こくゆう)工業(同県相馬市)の男性作業員(54)。東電によるとハヤカワオサムさんで、詳細を確認している。クレーンを使って第二 原発の排気筒の耐震工事をしており、地震後にクレーンの操縦室に閉じこめられていたという。別の作業員が、頭部から血を流しているのを発見した。脈や呼吸 は確認できなかったという。
行方不明の2人は、いずれも第一原発第一運転管理部の社員で小久保和彦さん(24)と寺島祥希さん(21)。第一原発4号機から蒸気を受けて電気をおこすタービン(羽根車)の建屋にいたらしい。



転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)②

上から新しい情報順
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原発の空気放出 見通し立たずhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20110312/t10014616871000.html

3月12日 6時18分

東京電力は、福島県にある福島第一原子力発電所1号機について、原子炉が入っている格納容器内の圧力が高 まっているため、容器内の空気を外部に放出する計画ですが、周辺地域で停電が続いているため、放出に向けて装置を動かすのに電気が確保できず、放出する見 通しは立っていません。東京電力は、容器内の放射性物質が大気中に放出された場合でも、その量は微量とみられるとしています。福島県にある福島第一原発1 号機では、地震の影響で、自動で止めた原子炉を安全に冷やすことができず、原子炉が入った格納容器内の圧力が通常より高まっているとして、東京電力は、容 器内の空気を外部に放出する計画です。原子力安全・保安院によりますと、圧力は午前5時すぎまでに最大で通常の2倍の8気圧ほどに高まっています。しか し、周辺地域で停電が続いているため、放出に向けて装置を動かすのに必要な電気が確保できず、装置をすぐに自動で動かすことができないことから、実際に放 出する時間は決まっていません。また原発の運転員がいる「中央制御室」と呼ばれる部屋では、格納容器の圧力が高まっている影響で、放射線の値が通常のおよ そ100倍まで上がっているということです。原子力安全・保安院によりますと、今後、容器内の放射性物質が大気中に放出された場合でも、その量は微量とみ られるということです。

***
投稿者: 原子力資料情報室 投稿日時: 2011/3/12 2:31:21 (789 ヒット)

東京電力らが3月11日22:00に行なった2号炉に対する解析に よると,24:50に燃料溶融が起こり,27:20には原子炉格納容器が設計最高圧に達する可能性があり,格納容器全体が破壊する可能性があるため,格納 容器ベント(放射性ガス排出用配管)をつかって,放射性物質を環境中に放出することを検討している.

実際には,1号炉で格納容器内の蒸気圧が通常の400kPaから設計値を超える600kPaにまで高まっており,かなりまとまった量の放射性物質を放出する危険性がある.

東京電力らによる2号炉のシミュレーション:
(実績)14:47 原子炉スクラム(RCIC[原子炉隔離時冷却系]起動)
(実績)20:30 RCIC停止(原子炉への注水昨日喪失)
(実績)22:50 水位計復活(L2:燃料上部より約3.4mの水位)
(予測)22:50 炉心露出
(予測)23:50 燃料被覆管破損
(予測)24:50 燃料熔融
(予測)27:20 原子炉格納容器設計最高圧(527.6kPa)到達
        原子炉格納容器ベントにより放射性物質の放出


******

以下はAM2時のUさんのめーる。
Uです。(201103120209)

深刻な事態が進んでいるようです。
少し前に、電源車が到着し、電源が回復というニュースも
出たのですが、続いて次のような報道がなされています。

【速報】
東電福島第一原発1号機、炉内の圧力を逃がす作業検討。外部に放射能出る可能性(朝日新聞)

要するに1号機の炉心の圧力が温度が高まっているので、爆発を
ふせぐために、「圧力を逃がす」というのです。そうなると放射能が
大気中に出ます。
・・・現状では爆発をふせぐにはそれしか道がないのかもしれませんが。

NHKでも今、報道していますが、出る放射能は微量といっています。
しかし東海原発の事故をはじめ、これまでの事故で、原発サイドも
政府も、一度も事実を迅速に伝えたことはありません。
とにかく最悪でも、圧力を逃がすだけでおさまることを祈ります・・・。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/

福島第一原発(知人からのメール)①

「椋川とは関係のない」内容かもしれませんが、椋川も福井県にある原子力 発電所から十数キロしか離れていません。 もちろん福島以外の原子力発電所で同じ現象が今すぐ起こるわけではありません が、「原子力発電所とともに暮らす」ということは、今回の同じリスク を負い 
ながら生活を続ける、ということをやはり私たちは知るべきだと思いました。

以下転載文

Uです。(20110311 23:40)
今、私たちの国は大変な災害に見舞われています。
まだ被害の全貌は明らかになっていませんが、さきほど宮城県の
海岸(仙台市荒浜若林区荒浜)だけで、200人から300人が溺れて
亡くなっていることが確認されました。

村落ごと、津波に流されてしまった村落も今、確認されているだけで
10を超えているようです。非常にたくさんの人々が行方不明に
なっています。

僕は、医師達1000人以上が参加しているMLに入っていますが、
被災地からそれぞれの状況が発信されるとともに、非被災地で
は災害対策医療チームDMAT(Disaster Medical Assistance Team)が
組織されて、さまざまな手段で被災地に出発し始めていることが
報告されています。

今、確認されているだけでも、気仙沼市でものすごい大火災、また
千葉県市原市のコンビナートでの大規模な火災の他、各地で火事が
広がっているようです。


これらの中で、最も深刻であり、徹底した注目が必要なのが
福島原発の冷却水の低下問題です。
すでに午後9時過ぎに政府によって、半径3キロ以内の住民への
避難勧告が出されていますが、これは、ものすごく、大変なことです。
現地にいる方がいたら、ぜひ可能な限り遠くに避難してください。

冷却ができない状態が続くとどういうことが起こりうるのか。
原子炉はそもそも連続的な核分裂が起こっている場です。
その際出る熱が冷却水を熱し、それが循環して、二次冷却水を
暖め、それが蒸気を発生させて、タービンを回して発電にいたるのが
原発の仕組みです。

ところがこの冷却ができなくなっている。原発そのものは、すでに
停止してはいますが、燃料棒はまだまだかなりの熱をもっています。
これが冷やされないと、徐々に温度が高くなり、次第に燃料棒の
被覆を溶かして熔解を初めます。そうして燃料が集中すると、
暴走的な核分裂が始まってしまいます。

そうなると、原子炉内はどんどん高温になり、残った冷却水が
一気に蒸気化して、水蒸気爆発が起こる可能性があります。
この場合、原子炉の蓋が開いてしまう可能性が高いです。
そうなると原子炉から水蒸気にのって大量の放射能が大気中に
でます。確実に数百キロが被爆します。これはチェルノブイリで
実際に起こったことです。

また燃料棒の被覆の金属が大量に溶け、これが冷却水と接するなかで
大量の水素が発生し、水素爆発が起こってしまう可能性があります。
この場合は、原子炉の蓋があくだけでなく、中に入っている燃料棒などが
大気中に飛び出す可能性があります。

しかしこれは最悪の事態のレベル1です。さらに、それでも集中した
燃料棒の暴走が止まらなかった場合、原子炉そのものがどろどろに
溶け、原子炉格納容器を破って潜っていきます。これがメルト
ダウンです。これだと、原子炉の中にある放射能のすべてが
大気中に出てしまいます。この状態でさらに水素爆発などが重なると、
もう本当に最悪の状態になります。
今、進行中なのは、こうしたことになりうることもある事態です。


万が一、こうしたことが起こるとどうなるか。想像するのはイヤですが、
とにかく莫大な人々が被爆します。さらに膨大な地域が、人が住めない
地区になります。チェルノブイリでは、半径数百キロが廃村になりました。
メルトダウンにまではいたらずに、炉心が炉内に残ったにも関わらず
です。

そうなると私たちの国には、膨大な数の難民が発生します。さらに
首都圏が麻痺し、経済が崩壊し、ほとんど国家崩壊の状態になります。
さらに連動して日本発の世界大恐慌が勃発するでしょう。
そうなると投機屋がすぐに食料・燃料を押さえてしまうでしょうから、
それらの価格が高騰し、世界的な飢餓が広がる可能性すらあります。
原発一発の事故で世界が大混乱にいたるわけですが、その可能性が
今、福島で進行中です。


できることは、冷却がうまくいくことを祈るのみですが、同時に
万が一のときに、非被災地の側は、発生する難民を受け入れる
準備を始めるべきだと思います。少なくとも僕はそんな気持ちで
情報を調べています。

とにかくこの被災は現段階でも確実に阪神大震災を上回って
います。本当に大変です。それに原発の暴走が加わったら、
第二次世界大戦以来、最悪の状態に私たちの国はおかれるでしょう。
それは他国にも深刻な影響を与えるでしょう。
本当にそうならないことを祈るばかりです。


福島原発の現場がどうなっているかは分かりませんが、事態が
深刻な場合、暴走を食い止めようとしている人々は、ほとんど
特攻隊のような状態で奮闘していることでしょう。
事態が食い止められないとき、真っ先に亡くなるのはこれらの人です。

チェルノブイリではたくさんの消防士が、原子炉の蓋があいた
原発に突入していきましたが、多くが本当に深刻に被爆して
苦しんで、亡くなっていきました。

多くの医師達、医療スタッフ、消防スタッフも、続々と被災地を目指して
おり、その中には、今まさに原発に近づいている人々もいるでしょう。
なんとか冷却が復活して、事態が収まって欲しい。本当に
祈るばかりです。


ともあれ今は情報ウォッチを進めます。

転送者付記:発信者のUさんは原子力の研究者でも技術者でもなく、在野の個人で主に東南海地震における浜岡原 発の事故予測などについて自分で学習されてきた方です。ですので技術者なら断定しないような予想や予測もときには混じるかもしれませんが、それを差し引い ても私は有意義だと思ってみなさんに転送しています。そのあたりはお含みおきください。本当をいえば、Uさんのやってるようなことをメディアがちゃんとや るべきだと思います。原子力の専門家の解説としては、原子力資料情報室(脱原発を目指すNGO)の記者会見をお勧めします。原子炉設計者などによる見解が 逐次発表されています。
原子力資料情報室http://www.cnic.jp/modules/news/