新旭町針江の琵琶湖岸に30ヘクタールを超えるヨシの自生地があります。
ヨシは水中の窒素やリンを栄養として吸収して、琵琶湖の浄化に役立っています。
刈り取りによって来年の芽吹きを促し、浄化作用も高まる。また生えてくるヨシの質も良くなるのです。
当日は300名ものボランティアの方が集まり、一斉にヨシを刈り取りました。
さて今回刈り取ったヨシは椋川へ持って帰って、交流館の屋根の葺き替え材料にならないか・・・と考えています。山に囲まれた椋川では屋根の材料はもちろん「カヤ」。琵琶湖岸に生えるヨシは使っていませんでした。では何故、わざわざ琵琶湖岸のヨシを刈り取るのか・・・・
それはシカの食害です。数年前から増え続けるシカは、ついにカヤまでも食べるようになりました。
2年前に交流館の葺き替えに使うべく、自衛隊の演習地のカヤを刈り取ったのですが、刈り取ったことによって、春に出る新芽が「丸裸」になってしまってシカの格好の餌場になってしまったのです。おかげで刈り取ったところのカヤの勢いがすっかり衰えてしまったのです。
ヨシと同じようにカヤも毎年刈ることによって、質の良いカヤを収穫することができていたのですが、シカの増加によって、以前の暮らしを再現できなくなってしまっているのです。
今回の刈り取りでは新旭町土地改良区「水土里ネット」の皆さんが協力してくださいました。刈り取りだけでなく、ヨシとアシの選別まで手伝っていただきました。本当にありがとうございました。
刈り取ったヨシは、明日椋川へ持ち帰り、我が家の雪囲いの一部として使います。そして雪が解けた春に天日で2日干し「屋根材として使えそうだ!」と、ムラの人に認めてもらえれば、交流館のツシ(屋根裏)に揚げて保管し、次回の葺き替えの時に使うことになります。