2012年1月20日金曜日

思わぬところに福島原発の影響が・・・

交流館整備の時に茅をお世話になって小浜市中名田地区の人とお話しする機会がありました。
最近、東北地方から茅の引き合いがあるのだそうです。
東北と言えば、茅の産地。にもかかわらず、そこから茅の注文が舞い込む。何故かというと・・・・
福島原発による放射能で茅場が汚染されて、茅を出荷できないのです。
うーーん、こんなところにも影響が出るのか、、、と絶句してしまいました。

汚染された茅は処理にも大変困っているようです。
普通、秋から冬にかけて茅場を焼いて、春の芽吹きを揃え、茅葺きに適した茅が育つように茅場を仕立てるのですが、燃やすことができないのです。燃やすと茅に取り込まれた放射性物質が再び灰となって舞い上がり、広範囲に移動するのです。だから刈り取った茅を出荷できないのはもちろん、燃やすこともできないのだそうです。かといって茅場を放置すれば、どんどん他の植物がはびこって、茅場として使えなくなってしまいます。

つい先日もNHKスペシャルで、海や河川、特に湖沼での放射能汚染が長期間にわたって影響が残ることを伝えていました。放射性セシウムの半減期は約30年。その間に、セシウムは自然環境のなかを食物連鎖や物質循環の輪に乗って、ぐるぐる巡っていくんですよね。
放射能で汚染された採石でつくったセメントが問題になっていますが、そのうち「放射能で汚染された茅を使って葺いた茅葺き民家が見つかる!」なんてニュースが流れてもおかしくないんですね・・・。
自分は関西に住んでいるので、放射能の問題を遠くに感じてしまいますが、福島由来の放射性物質は何かに身を隠して既に身近にあるんでしょうね。あまり神経質にはなりたくありませんが、本当に大変なことになってしまったんだ、と改めて思いました。

写真は「おっきん椋川交流館」

0 件のコメント:

コメントを投稿